派遣、支援について
能登半島地震災害支援
宮城県看護協会災害支援看護師
佐藤亜紀子
令和6年1月1日に発生した能登半島地震の被災地である石川県に宮城県看護協会災害支援看護師として派遣され、1月29日~2月2日の4日間、金沢市いしかわ総合スポーツセンター1.5次避難所で活動しました。
約200名の避難者を12都府県から集まった34名の看護師で日勤と夜勤を通して要観察者の全身状態の観察や測定、排泄介助、徘徊やせん妄が生じている高齢者の見守り・傾聴、転倒・発熱・嘔吐対応、配薬、内服介助、救急隊への引継ぎ、診療所受診依頼、COVID陽性者の対応等を行いました。
今回の活動を通して、現地の状況やニーズに応じて、俯瞰しながら柔軟かつ臨機応変に活動できるよう、看護師としての経験値、アセスメント能力、倫理観、安全管理等が大切だと感じました。
病院内においても災害支援の場においても多職種連携しながら点を線で次に繋ぐことが重要だと思いました。今後も良い看護を提供できるよう自己研鑽につとめていきます。
石川県芳珠記念病院後方支援
期間;2月1日から2月28日までの28日間、10日間ずつに分かれて、
芳珠記念病院に3名看護師が派遣されました。
初めての派遣業務であり、慣れない土地・環境、不安や心配もありましたが、現地の皆さまに快く受け入れていただき、無事派遣業務を行うことができました。
バイタルサイン測定や清潔ケア、食事介助、検査移送などの共通の業務を行いました。
今回の派遣を通して、他施設における看護の視点や取り組みなど多くの学びが得られました。また、自身の看護経験やスキル、自施設の良さを振り返る良い機会となりました。
芳珠記念病院自体は被災の被害からは概ね回復して、通常運営していましたが、より被災被害の大きい地域からの患者を受け入れていました。表面上、被災から回復しているように見えても、震災は長期的に影響を与えていることを改めて痛感しました。
地震を含めた災害等は起こらないことに越したことはありませんが、日本という土地柄避けては通れない事象でもあります。東日本大震災で東北地方は多くの支援をいただいたので、今回支援する側となり、少しでも恩返しができたのではないかと思います。今後も災害発生時には支え合いながら、安全・安心な医療が提供できるように協力していきたいと思います。
静岡県伊東市民病院支援
6月の1か月間、静岡県の伊東市民病院に派遣勤務に行って来ました。黒川病院に新卒で就職し、他の施設の事も勉強したいと上司へ話をしていた中で今回の派遣の話を頂きました。本来ならば一度退職し他施設に行く、といった流れになるものですが、地域医療振興協会ではこのように在籍しながら他を見られることが強みであると思います。
初めての病院で慣れない業務に大変ではありましたが、自病院だけでは経験できなかった事も多く学べました。自分の中では当たり前であることが、場所や人が変わればそれが当たり前でなくなることを経験出来ました。自部署では教える立場ですが、派遣先では教えられる立場に変わり、しばらく離れていた「教わる」経験が出来たのも自分の働き方を振り返る良い機会になったと思います。
仕事以外にも観光したり、職場の先輩とご当地グルメを楽しめたのもいい思い出です。
今後も多くのスタッフがこのような経験を出来ればと思います。